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京都の気候

京都の気候

 

京都は南北長く、北は日本海に面す。その中で、京都の中心である京都市は、内陸性の気候を示す。夏はより暑く、冬はより寒く、海に面している都道府県よりも、気温差が激しい。

■京都の気温
東京や大阪と比べると、年間の温度差が大きい。京都はどの方向を向いても山々で、空気が循環しにくく、夏はより暑いといわれている。また、冬は、周囲が山々のため、寒い空気が、低いところに流れ込むため、京都はとても寒いといわれている。以下、表に大阪や東京と比べて、気温差を示す。

表- 月ごとの平均気温(度)

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

京都

4.6

5.1

8.4

14.2

19.0

23.0

26.8

28.2

24.1

17.8

12.1

7.0

15.9

大阪

6.0

6.3

9.4

15.1

19.7

23.5

27.4

28.8

25.0

19.0

13.6

8.6

16.9

東京

5.2

5.7

8.7

13.9

18.2

21.4

25.0

26.4

22.8

17.5

12.1

7.6

15.4

※30年間の平均(1981-2010年、気象庁データ)

上記は気温差だけど、冬はより寒いということがわかる。
しかし、ここで注目すべきは、夏の平均気温はそれほど高くないことだ。
これは、下記のとおり、風が吹かず、空気が循環しないために、より暑く感じられるといえる。

表- 風向・風速(m/s)

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

年(平均)

京都

1.5

1.7

1.9

1.9

1.9

1.8

1.8

2.0

1.7

1.5

1.4

1.4

1.7

大阪

2.9

2.6

2.7

2.7

2.6

2.5

2.7

2.8

2.4

2.2

2.1

2.7

2.6

東京

2.7

3.1

3.2

3.2

3.0

2.8

3.3

3.0

2.6

2.6

2.5

2.7

2.9

※30年間の平均(1981-2010年、気象庁データ)




京都の梅雨は、6月〜8月。他の本土の都府県と同じように、梅雨はあるが、データから見る限り、京都は、梅雨時の雨が多いことだ。この雨は、京都が、豊富な川の水源があることと、関わりがあるかもしれない。

表―月ごとの降水量(mm)

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

年(計)

京都

50.3

68.3

113.3

115.7

160.8

214.0

220.4

132.1

176.2

120.9

71.3

48.0

1491.3

大阪

45.4

61.7

104.2

103.8

145.5

184.5

157.0

90.9

160.7

112.3

69.3

43.8

1279.0

東京

52.3

56.1

117.5

124.5

137.8

167.7

153.5

168.2

209.9

197.8

92.5

51.0

1528.8

※30年間の平均(1981-2010年、気象庁データ)
 


京都の雪
京都は雪の景観が似合う場所。したがって、雪の量も大阪や東京に比べ、倍ぐらい多い。けれど、豪雪地帯に比べれば、それほど多い量ではないようだ。

表―京都の雪日数(平均、日)

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

年(計)

京都

10.9

10.5

4.5

0.3

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.1

3.6

30.0

大阪

5.0

6.3

2.3

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

1.9

15.5

東京

2.8

3.7

2.2

0.2

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.8

9.7

長野

22.7

19.7

13.0

1.9

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.1

0.0

14.6

75.3

※30年間の平均(1981-2010年、気象庁データ)


表―京都の雪の深さ合計(cm)

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

年(計)

京都

5.0

8.0

2.0

--- --- --- --- --- --- --- ---

4.0

19.0

大阪

1.0

1.0

0.0

--- --- --- --- --- --- --- ---

0.0

3.0

東京

5.0

5.0

1.0

0.0

--- --- --- --- --- --- ---

0.0

11.0

長野

98.0

82.0

27.0

3.0

2.0

45.0

263.0

※30年間の平均(1981-2010年、気象庁データ)
 
 
■京都内、地域ごとの積雪。
京都の中心部でも、雪が多いが、京都は更に内陸に入ると、雪がもっと多くなる。洛中に比べ、洛北の北部や、京北などは当然、寒く、積雪も多い。細かい地域ごとのデータがないため、以下は、京都と美山の比較を示す。
美山は京都中心部より、50km北にいったところにある川ぶき屋根のある古い家々の残る集落があるところ。
京都中心部から50km程度しかはなれていないが、京都中心部に比べ、豪雪地帯であることがわかる。
 
表―京都の雪の深さ合計(cm)

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

年(計)

京都

5.0

8.0

2.0

--- --- --- --- --- --- --- ---

4.0

19.0

美山

67.0

85.0

13.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

27.0

190.0

※30年間の平均(1981-2010年、気象庁データ)

■雪景色
基本的に東山や嵐山、洛中、またそれより南部場所に雪が積もるのは1年に1度あるかないかといったところ。つまり雪は降っても雪が積もって銀世界になることは、非常にまれなこと。北区にある金閣寺は、屋根だけ真っ白になることは年に数度あるが、屋根だけで、景色が銀世界になるのは1年にあるかないかだ。
洛北でも出町柳あたりから、市原あたりまでは、あまり雪は積もらない。中心部よりうっすらと雪化粧することが多くなるといったところ。しかし、二ノ瀬から北、貴船ぐらいまで行くと、年に数回は積もるので期待していいだろう。緯度は同じぐらいだけど、大原は貴船ほどは降らない。古知谷まで行くと、貴船と同じぐらいになるだろうか。
尚、京北まで行くと場所にもよるが、雪は年に数度ほど積もる。けれど、京北より比叡山のほうが雪深い。
更に北、美山などに行くと、そこは別世界で、さすがにそこまで行くと、雪はいっぱいだ。

 
 

その他 気候関連

■京都でひんやり涼しい場所
・貴船
川のせいもあるのだろうか。京都市内よりも、温度が低く、ひんやり涼しい。
夏は、中心部よりも10度ぐらい低いといわれている。

・比叡山
山の上のここも、当然寒い。夏でいうと、京都中心部より、10度くらい低い。
(※正確には、比叡山の延暦寺のある場所は、滋賀県に属する。)

■雨が多いところ
例外として、貴船神社は水の神様が祀られるほど、貴船には雨が多い。京都中心部で晴れてても、雨であることがある。

■昔からの言い伝え
京都には天気にまつわる言い伝えとして、以下のものがある。
 ・「雲が愛宕さんへ参ると雨」
 ・「お稲荷さんに参ると晴れ」
実際に、昔からこの言い伝えは当たっているようだ。
ただ科学的にいえば、天気の原理からいえば当然のことで、洛中からみて、愛宕山は西にあり、伏見稲荷は東にある。天気は西から雲がくるので、どうしてもこのようになってしまうのだ。
 
 

■ベストシーズン
ベストシーズンを定義するのは難しい。それぞれ季節によさがあるからだ。

(1)紅葉の季節
比較的天候が安定していて、雨に合わない観光ができる。
この時期、底冷えがすることもある。京都の北部や、比叡山に行くときは、いつもより1枚多くはおっておくのがいい。
 
(2)桜の季節
雨は多くもなく、少なくもなくといったところ。

(3)青もみじの季節
この時期、雨が多い。その中でも、梅雨の季節はほぼ雨だといってよいだろう。
かといって雨が悪いわけでなく、雨だとよりいっそう葵が鮮やかに見えることもあり、どこに行くか次第で、雨のほうが、よい場合もある。
 
(4)観光客がいない季節
2月は、観光客が非常に少ないというだけで、お勧めの季節。降雨量も少ない。
この時期、空気の透明度が高くなる時期でもあり、夕焼けと朝焼けの狙いめの時期でもある。
小春日和に当たれば、のどかな京都の一日を過ごすことができる。
 


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